【為替本日の注目点】ADP雇用者数は予想を下回る

 ドル円は強弱まちまちの指標が発表される中、156円台で推移。ISM非製造業景況指数への反応がやや強く、156円80銭までドル高に。ユーロドルは小幅に続落し、終始1.16台で推移。株式市場はまちまち。前日最高値を更新したダウとS&P500は下げ、ナスダックは上昇。早期の利下げ観測がハイテク株を支える。債券は反発し、長期金利は4.14%台に低下。金は反落し、原油は続落。 12月ADP雇用者数 → 4.1万人 12月ISM非製造業景況指数 → 54.4 11月雇用動態調査(JOLTS)求人件数 → 714.6万件 10月製造業受注  → -1.3% ドル/円  156.36 ~ 156.80 ユーロ/ドル 1.1674 ~ 1.1698 ユーロ/円 182.69 ~ 183.21 NYダウ -466.00 → 48,996.08ドル GOLD -33.60 → 4,462.50ドル WTI -1.14 → 55.99ドル 米10年国債 -0.026 →4.148% 【本日の注目イベント】 豪 豪11月貿易収支 独 独11月製造業新規受注 欧 ユーロ圏12月消費者信頼感(確定値) 欧 ユーロ圏12月景況感指数 欧 ユーロ圏11月失業率 欧 ユーロ圏11月卸売物価指数 米 新規失業保険申請件数 米 7-9月労働生産性 米 10月貿易収支 米 12月NY連銀インフレ期待 米 11月消費者信用残高  昨日のNYでは強弱まちまちの経済指標が発表され、ドル円は方向性も見られず、156円台でのもみ合いに終わりました。「12月のADP雇用者数」は、米労働市場の鈍化をやや裏付ける内容でした。前月比4万1000人増と市場予想の5万人増には届きませんでした。11月分は2万9000人減に上方修正(速報値は3万2000人減)されています。今回のADP統計では、労働市場は緩やかに冷え込みつつあるものの、急速には悪化していないことが改めて示されましたが、同時に昨日発表された11月の米求人件数(JOLTS)は715万件と、およそ1年振りの低水準でした。娯楽・ホスピタリティーと医療、社会福祉関連の求人が減少し、運輸・倉庫でも採用機会が少なくなっています。11月のレイオフ件数が6カ月ぶりの低水準となったことも求人件数の減少につながったようです。労働需給のバランスを示す目安として金融当局が注視する失業者1人当たりの求人件数は、0.9件に減少。21年3月以来の低い数字で、22年のピーク時には2件に達していました。一方、「12月ISM非製造業景況指数」は54.4と予想を上回り、こちらは昨年6月から連続で節目となる「50」を超えています。  前日、グリーンランド獲得についてホワイトハウスが「重要な外交政策目標を追求するための幅広い選択肢について協議しており、最高司令官(大統領)の裁量の下で米軍を活用することは常に選択肢の一つだ」と発表したことで、欧州などにも波紋を広げていますが、トランプ大統領はNATOに対する新たな批判を展開しました。トランプ氏は7日、SNSに「米国抜きのNATOなど、ロシアも中国も全く恐れていない。本当に必要な時にNATOがわれわれのために立ち上がるとは思えない」と全て大文字で投稿。また同盟国の防衛支出水準についても批判しています。軍事力をもちらつかせながら「ディール」に奔走するトランプ氏に対しては共和党内部からも反発が起きているようです。ブルームバーグは、「かつて共和党上院院内総務を務めたマコネル上院議員は、米当局者によるグリーンランド取得の示唆を『無作法であると同時に逆効果だ』と批判した。マコネル氏は、外交政策を巡りこれまでトランプ氏とたびたび衝突してきた。上院情報委員会のメンバーでNATO支持派のランクフォード議員(共和)は7日、記者団に対し、『既に米軍基地を置く同盟国である平和な国を脅す必要はない』と語った。またマカウスキ上院議員は、グリーンランドを購入や武力で取得するとの議論は『極めて不安を覚えるもので、明らかに懸念すべきことだ』と述べた」などの声を紹介しています。トランプ氏はこのほか、ノーベル平和賞を受賞できなかったことを理由にNATO加盟国のノルウェーも批判し、その判断を「愚かだ」と表現していました。  トランプ政権は、ベネズエラ産原油の今後の販売を管理し、その売却収益を同国の疲弊した経済の再建に充てる計画だと、米エネルギー長官はイベントで述べています。これは、ベネズエラの原油を市場に供給し、同国の最重要資源を管理するという米国の戦略を明確に打ち出す発言となっています。同時に米軍は昨日、北大西洋でロシア船籍の船舶を拿捕(だほ)しました。同船は、大西洋を横断する海上追跡の中心となっていたもので、米国は制裁対象とされた船舶がベネズエラとの間を往来する動きをさらに厳しく取り締まる模様です。また、シェブロンなど米石油会社に対して、ベネズエラの老朽化した石油インフラを再建し、生産を復活させるよう働きかけています。  最後に、これもトランプ大統領ですが・・・。米国を含む戦争が起こることを想定しているわけではないのでしょうが、トランプ氏は、米防衛関連企業が生産や研究開発への投資を増やすまで、配当や自社株買いを認めない考えを示しました。トランプ氏は、「防衛企業は現在、設備や機器への投資を犠牲にして、巨額の株主配当や大規模な自社株買いを行っている。この状況は、もはや容認されず、見過ごされない!」とコメントしました。この内容を受け、ノースロップ・グラマンやロッキード・マーチンなど、米国の防衛関連株は軒並み下落しました。配当や自社株買いなどの利益配分政策は、本来企業独自で決められるものと思っていますが、どうやらトランプ氏は、伝家の宝刀「大統領令」を使う考えのようです。  本日のドル円は156円~157円50銭程度を予想します。 (執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は強弱まちまちの指標が発表される中、156円台で推移。(イメージ写真提供:123RF)
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2026-01-08 10:45