【為替本日の注目点】米10月貿易収支大幅に改善

 ドル円は翌日に雇用統計を控えていることから小動きの中、失業保険申請件数の減少や、金利上昇により157円07銭まで上昇。ユーロドルは続落。ドルが買われたことで、1.1643まで下落。株式市場ではハイテク株が売られる一方、消費関連や石油株が上昇。ダウは270ドル上昇し、S&P500はほぼ横ばい。債券は反落し、長期金利は4.16%台に上昇。金利は小幅に続落。原油は大きく反発。 新規失業保険申請件数 → 208千件 10月貿易収支 → -29.4b 12月NY連銀インフレ期待 → 3.42% 11月消費者信用残高 → 4.229b ドル/円 156.67 ~ 157.07 ユーロ/ドル 1.1643 ~ 1.1677 ユーロ/円 182.63 ~ 183.25 NYダウ +270.03 → 49,266.11ドル GOLD -1.80 →  4,460.70ドル WTI +1.77  →  57.76ドル 米10年国債 +0.020  →4.167% 【本日の注目イベント】 日 11月景気先行指数(CI)(速報値) 日 11月景気一致指数(CI)(速報値) 中 中国12月消費者物価指数 中 中国12月生産者物価指数 独 11月貿易収支 独 11月鉱工業生産 欧 ユーロ圏11月小売売上高 米 12月雇用統計 米 9月、10月住宅着工件数 米 9月、10月建設許可件数 米 1月ミシガン大学消費者マインド(速報値) 米 7-9月期家計純資産変化  ドル円は上下ともレンジを抜けきれず、株式市場に比べると、いまいち商いも盛り上がらない状況です。それでも昨日のNYでは、双子の赤字(Twin Deficit)の貿易収支で大きな改善が見られ、失業保険申請件数の減少にドルが買われた側面がありました。ただ、今夜には雇用統計発表を控えていることから様子見気分が主流でした。日足チャートでは「三角保ちあい(もちあい)」を形成しつつあります。  「10月の米貿易収支」は赤字幅が大幅に縮小し、2009年以来で最小となりました。輸入が大きく落ち込んだことが背景で、輸入は3.2%減少。医薬品製剤や非貨幣用金の輸入減が反映されました。一方、輸出は2.6%増でした。「企業は9月に前倒しで医薬品を輸入。トランプ大統領が10月1日から医薬品輸入に100%の関税を課すと発表するとみられていたことから、その可能性を見込んだ動きと考えられる」と、ブルームバーグは分析しています。トランプ関税の影響を考えると、今後自動車などの「物」も、米国での現地生産に切り替える動きが多いことから、赤字幅は減少していくものと見られます。その先には、もう一つの赤字、財政収支の改善も見込まれそうです。  トランプ政権によるベネズエラ攻撃は、共和党内でも批判の声が上がっています。米上院は8日の採決で、ベネズエラでのさらなる軍事行動に反対する法案の審議を進めることを決め、トランプ大統領に対して異例の非難を行いました。ベネズエラへの介入に対して、強力な政治的反対があることが示されています。共和党議員5人は、トランプ氏が米軍にベネズエラのマドゥロ大統領夫妻の拘束を命じる前に、議会との協議が欠けていたことを不服とし、トランプ氏の動きを抑えるための手続き上の投票で、民主党議員と協力しました。ブルームバーグによると、共和党の上院穏健派であるコリンズ議員、マ-コウスキー議員、ヤング議員が、党内のより孤立主義的なメンバーであるポール議員、ホーリー議員と投票で協力したようです。ヤング氏は投票後の声明で「意図的ではないにせよ、米軍が関与するベネズエラでの長期的な作戦は、外国との関わりを終わらせるというトランプ氏の目標とは正反対だ」と訴えていました。トランプ氏は、この決議案が仮に議会で可決された場合、拒否権を行使すると述べています。  次期FRB議長人事について、トランプ大統領は昨年、来年1月には発表すると述べていましたが、ベッセント財務長官は8日、エコノミック・クラブ・ミネソタでの講演後に質疑に応じ、トランプ氏がスイス・ダボスで開かれる世界経済フォーラム(ダボス会議、1月19-23日に開催)に出席する計画であることに触れ、FRB議長人事の決定時期は「その直前か直後になる可能性がある。1月中だと思う」と述べていました。後任候補者は引き続き4名いると明らかにし、ハセット米国家経済会議(NEC)委員長とウォーシュ元FRB理事に加え、ウォラーFRB理事とブラックロック幹部のリック・リーダー氏の名前を挙げています。ベッセント氏は、面談をまだ実施していないのはリーダー氏のみだとし、同氏がFRBでの勤務経験を持たない唯一の候補である点にも言及しました。また、それが利点になるかどうか問われると、「それは大統領が判断することだ」と答えています。中でも、最初に名前の挙がった2名が有力だと見られています。さらに、金利は高過ぎるかとの質問に対しては、「現在の金利水準は中立金利を依然として大きく上回っている。景気抑制的なスタンスであるべきではないと考えている」と発言。さらに、適切な金利水準について重ねて質問されると、「多くのモデルでは2.50-3.25%程度を示すだろう」と述べ、引き続き利下げすべきだとの考えを維持していました。  前日、1%を超える利下げに言及していたFRBのミラン理事は、さらにギアを上げ、ブルームバーグとのインタビューでは「約1.5%の利下げを想定している。この想定はインフレに関する私の見解に大きく基づいている」と発言しています。「基調的なインフレはFRBの目標からノイズのレンジ内で推移しており、総合インフレが中期的にどのようになるかを見極める良い示唆になっている」と続けていました。今年最初のFOMC会合は今月28-29日に開催されますが、ここでの利下げ確率をOIS市場では「13.8%」と、ほぼ利下げはないことを示しています。FRBは昨年12月会合で、3会合連続となる0.25%引き下げたばかりで、「発表が遅れているデータを確認するのがまず重要」とのスタンスを多くのメンバーが維持しています。  本日のドル円は155円80銭~157円80銭を予想します。 (執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は翌日に雇用統計を控えていることから小動きの中、失業保険申請件数の減少や(イメージ写真提供:123RF)
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2026-01-09 10:15