資金流入額は前月比2倍以上の652億円、資金流入上位の株式インデックスは「S&P500」連動型の人気が高まる=DC専用ファンド(2025年12月)

DC専用ファンドの2025年12月の純資金流出入額(速報値)は約652億円の資金流入超過になった。資金流入超過は2020年12月以降61カ月連続、流入額の規模は前月の236億円から2倍以上に拡大した。資金流入額のトップは「先進国株式」の約350億円だった。前月の約95億円に対して3.5倍と急拡大した。「国内株式」も約130億円の資金流入と、株式ファンドへの資金流入が拡大した。一方、資金流出は「国内債券」が約7億円のみで、「国内債券」の資金流出は5カ月連続となった。
DC専用ファンド全体の純資産総額は約17兆6102億円と前月から約2414億円増加して前月に続いて史上最高を更新した。純資産総額の内訳は、株式ファンド59%、債券ファンド10%、バランスファンド29%という割合で、前月と同じだった。(※個別のDC規約では、DC専用ファンド以外のファンドを制度に採用している場合があるため、DC専用ファンド全体の純資産総額は、国内DC制度全体で運用されているファンドの残高とは一致しない)
■資金流入額トップは前月同様「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」
DC専用ファンドの過去1カ月間の純資金流入額ランキングのトップは前月と同様に「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」だった。第2位以下は「iシェアーズ米国株式(S&P500)インデックス(DC)」、「野村DC 外国株式インデックスF・MSCI」、「DCニッセイ国内株式インデックス」、「野村 外国債券インデックスF(確定拠出年金)」、「One DC米国株式(S&P500)インデックスファンド」、「DC米国株式インデックス・オープン(S&P500)」、「One DC国内株式インデックスファンド」、「DCニッセイ外国株式インデックス」、「大和住銀DC日本バリュー株ファンド」の順番になった。
内外の株式インデックスファンドがトップ10を席巻しているが、資金流入が活発な「外国株式」のカテゴリーでは「米国株式(S&P500)」に連動するインデックスファンドが3本ランクインしている。公募投信の分野では「S&P500」に連動するインデックスファンドの人気が高いが、DC専用ファンドでは「MSCI-KOKUSAI」インデックス(日本除く先進国株式)が長らく主流だった。公募投信市場の影響を受けてDC市場においても好まれるインデックスが変化しつつあるようだ。
また、資金流入額上位はインデックスファンドが多く、信託報酬率は年0.10%~0.20%という低コストファンドばかりになっているが、12月のランキングでは第10位にアクティブファンドの「大和住銀DC日本バリュー株ファンド」が食い込んだ。日米の主要インデックスは2025年までに3年連続で2ケタ成長という大幅な上昇になっている。直近15年を振り返るとインデックスが4年連続でプラス成長を続けた記録はなく、2026年は株式インデックスがマイナスになってもおかしくない。企業業績は引き続き堅調であるため、2026年の株式市場も強気で考えられているが、3年連続の上昇で全般に割高感があるという環境であれば、優れた経営を行っている企業に選別投資するアクティブファンドに活躍期待が高まるところといえる。今後、資金流入額ランキングにアクティブファンドが増えてくるか注目したい。
■トータルリターン1位は3カ月連続で「DCダイワ 中小型株ファンド」
個別ファンドの過去1年間のトータルリターンランキングトップは、3カ月連続で「DCダイワ中小型株ファンド」(上昇率46.66%)になった。第2位はトップ10圏外から「クスリのアオキホールディングス株式F(DC)」(同42.61%)がランクインした。第3位は前月第2位の「DCファンダメンタル・バリューF」(同41.81%)、前月第3位だった「DC次世代通信関連 世界株式戦略ファンド」(同33.88%)は第8位に後退した。第4位は前月同様に「野村DC日本株式アクティブファンド」(同36.13%)、第5位に「野村 国内株式アクティブ(確定拠出年金)」(同36.06%)など、引き続きランキング上位に国内株ファンドが並んでいる。
◆iDeCo新規加入者数は前年同月比34.7%増
国民年金基金連合会が1月5日に発表したiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の業務状況によると2025年11月の新規加入者数は2万9724人で前年同月比34.7%増、加入者総数は380万297人になった。月間新規加入者数は5カ月ぶりに3万人の大台を割れたが、前年同月比ではiDeCo新規加入が一段と復調している。なお、従業員のiDeCoに企業が上乗せ拠出をするiDeCo+(イデコプラス:中小事業主掛金納付制度)は、実施事業所数は9602事業所、対象従業員数は6万992人になった。
11月の新規加入者の内訳は、第1号加入者は3888人(前月4283人)と前年同月比6.0%減、第2号加入者は2万4532人(前月2万6046人)と同49.1%増、第3号加入者は888人(前月998人)と同22.6%減になった。第2号加入者の中で、「企業年金なし」の新規加入者が1万6767人(前月1万7905人)。「企業年金あり」が3942人(前月4112人)。共済組合員(公務員)の新規加入者は3823人(前月4029人)だった。
DC専用ファンドの2025年12月の純資金流出入額(速報値)は約652億円の資金流入超過になった。
economic,company
2026-01-14 11:00