【為替本日の注目点】ドル円158円台前半まで反落

 衆院解散が今月行われる可能性が高いことを背景に、ドル円は東京時間に159円45銭まで買われたが、NYでは介入警戒感と、韓国ウォンが大きく買われたことに伴い円が買い戻される。158円10銭までドル安が進み、ドル上昇も一服。ユーロドルは引き続き1.16台で推移。株式市場では3指数が揃って続落。銀行決算が期待値に届かなかったこともあり、市場全体のセンチメントを押し下げる。債券は反発。長期金利は4.13%台に低下。金は反発し4600ドル台に。原油も5日続伸。 10月、11月生産者物価指数 → 2.8%、3.0% 11月小売売上高 → 0.6% 経常収支(7-9月) → -226.4b 12月中古住宅販売件数 → 435万戸 ドル/円  158.10 ~ 158.74 ユーロ/ドル 1.1636 ~ 1.1661 ユーロ/円 184.27 ~ 184.88 NYダウ -42.36 → 49,149.63ドル GOLD +36.60 → 4,635.70ドル WTI +0.87 → 62.02ドル 米10年国債 -0.043 →4.136% 【本日の注目イベント】 欧 ユーロ圏11月鉱工業生産 欧 ユーロ圏11月貿易収支 欧 ECB経済報告 英 11月鉱工業生産 英 11月貿易収支 米 10、11月輸入物価指数 米 10、11月輸出物価指数 米 1月フィラデルフィア連銀景況指数 米 1月NY連銀製造業景況指数 米 新規失業保険申請件数 米 バーキン・リッチモンド連銀総裁講演 米 ボスティック・アトランタ連銀総裁講演 米 シュミッド・カンザスシティー連銀総裁講演 米 決算発表→ ゴールドマン、ブラックロック、モルガンスタンレー  ドル円は昨日の東京市場で、介入警戒感がありながらも159円45銭まで買われ、160円も視野に入ってきた印象でしたが、その後の海外市場ではベッセント財務長官の発言などもあり、158円10銭近辺まで押し戻されています。160円前後が、実弾介入があるのかどうかの分岐点で、非常に重要な水準かと考えていますが、警戒感もこれまで以上に強まる水準です。ドルの反落は想定内でしょう。果たして、高市首相の解散宣言に伴う株高だけで、160円という高い壁を乗り越えられるか、注目されます。  ベッセント米財務長官が14日、韓国ウォンの最近の下げは行き過ぎだとの考えを示しました。ベッセント氏はXへの投稿で、韓国の企画財政相と12日に会談し、韓国市場の動向について意見を交わしたと明らかにし、「両氏の協議では、最近のウォン安についても議題となり、ベッセント長官は韓国の強い経済ファンダメンタルズと整合しないとの認識を示した」と米財務省は説明。また長官は「為替市場の過度な変動は望ましくないと強調した」と報じられました。このコメントを受けて、ウォンは対ドルで一時1%ほど上昇。これに連れる形で円も値上がりし、158円10銭まで買われました。今回は、直接円に触れる発言ではありませんでしたが、今後さらに円安が進めば、円にも言及してくる可能性は十分あります。片山財務相も追い打ちをかけるように、足元で進む円安に「極めて遺憾であって憂慮している。その見方については日米財務相ともに共有した」と述べ、その上で、日本政府としては「日米財務相共同声明の考え方を踏まえて、投機的な動きを含めて行き過ぎた動きに対しては、あらゆる手段を排除せずに適切な対応を取る」と強調していました。また、三村財務官も14日夕、「最近の為替について、経済的なファンダメンタルズを反映しているようには見えない」と指摘。動向を分析するに当たって「最もいけないのはボラティリティー(大きな変動)だ。円安に伴う輸入インフレのデメリットが目立つという声もいろんなところから聞こえてくる」と話しています。水準が水準だけに、片山氏は米財務長官と認識を共有していると、いわば「協調介入を連想させる」ような発言を行い、実際の介入の指揮を執る財務官まで出て来たことは、臨戦態勢にあることの証拠と受け止められます。  ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、「トランプ大統領が過去1年間にFRBに圧力をかけてきたのは、金利が原因だ」と、ニューヨーク・タイムズ(NYT)とのインタビューに答えています。今年のFOMCで投票権を持つカシュカリ氏は、「政策担当者は今年後半に再び利下げを行う可能性はあるが、今月末の次回の会合では金利は据え置かれるべきだ」と発言しています。現時点で追加利下げをしない理由として、カシュカリ氏は経済の回復力と、依然として高いインフレ率への懸念を挙げていました。また、シカゴ連銀のグールズビー総裁は、中央銀行の独立性に触れ、「この国の長期的なインフレ率にとって、FRBの独立性はこれ以上ないほど重要だ」と述べ、トランプ政権によるパウエル議長への圧力について問われた総裁は、「中銀の独立性がないところでは、インフレは勢いよくぶり返す」と指摘。「われわれは過去5年間、インフレ率を引き下げるために闘ってきており、それは容易なことではなかった。FRBの独立性が攻撃されれば、その問題はさらに悪化する」と述べました。  トランプ大統領がデンマークの自治領グリーンランド領有に意欲を示す中、ワシントンで14日、外交トップ会合が開かれました。会合に出席したデンマークのラスムセン外相は、「根本的な意見の相違が依然としてある」と述べていました。ラスムセン氏は会合後に記者団に対し、「何かが解決したと言っているわけではない。解決していない」と語り、会合については「率直で建設的な内容だった」との認識を示しました。また「デンマーク王国の領土一体性や、グリーンランドの人々の自己決定権を尊重しない考えは、当然ながら全く受け入れられない。したがって、根本的な意見の相違が依然としてある」とした上で、「ただ、対話は続ける」と述べています。会合にはバンス副大統領とルビオ国務長官が出席しています。トランプ大統領はSNSへの投稿で、「グリーンランドが米国の手に渡ればNATOはより強力かつ効果的になる」と投稿し、「軍事的に見れば、私が1期目に作り上げ、そして今さらに強化している米国の圧倒的な力がなければ、NATOは実効性のある軍事力もしくは抑止力にならないだろう。加盟国もそれを分かっているし、私も承知している」と述べていました。NATOには米国の圧倒的な軍事力が不可欠だと訴えながら、グリーンランドが持つ豊富な資源を手に入れる「ディール」は見え見えです。  本日のドル円は157円30銭~159円程度を予想します。 (執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
衆院解散が今月行われる可能性が高いことを背景に、ドル円は東京時間に159円45銭まで買われたが(イメージ写真提供:123RF)
economic,gaitameonline,gaitamedotinterview,fxExchange
2026-01-15 10:30