【為替本日の注目点】ドル円、一進一退の展開

 ドル円は米金利の低下や、失業保険申請件数の増加などを手掛かりにドルが下落。152円台半ばまで売られたが、勢いはなく、その後153円台に戻すなど、もみ合い。連日大きな値動きを見せているユーロドルは、この日は1.19台で推移。株式市場ではダウは小幅上昇したものの、他の2指数は続落。マイクロソフト株が大きく売られ、ナスダックは172ポイント安。債券は反発し、長期金利は4.23%台へと小幅に低下。金は反落。原油はイランに対する緊張が高まったことで2ドルを超える上昇。 新規失業保険申請件数 → 209千件 11月貿易収支 → -56.8b 11月製造業受注 → 2.7% ドル/円 152.68 ~ 153.58 ユーロ/ドル 1.1906 ~ 1.1972 ユーロ/円 182.08 ~ 183.47 NYダウ +55.96 → 49,071.56ドル GOLD -14.60 → 5,354.80ドル WTI +2.21 → 65.42ドル 米10年国債 -0.010 → 4.233% 【本日の注目イベント】 豪 第4四半期卸売物価指数 日 12月失業率 日 1月東京都区部消費者物価指数 日 12月鉱工業生産 独 1月雇用統計 独 10-12月期GDP(速報値) 独 1月消費者物価指数(速報値) 欧 ユーロ圏10-12月期GDP(速報値) 欧 ユーロ圏12月失業率 米 12月生産者物価指数 米 1月シカゴ購買部協会景気指数 米 決算発表→シェブロン、ベライゾン、エクソンモービル、アメックス   ドル円は152円台から153円台でのもみ合いです。米金融当局が市場介入を行っていなかったことが判明し、ドル円は154円台まで買われたと思ったら、トランプ政権がイランへ攻撃を行う可能性が高まったことで、円が買い戻され、152円台までドルが売られたようです。意外だったのが、昨日の東京市場で「株高・円安・金利上昇」が進まなかったことです。「自民単独で過半数を超える勢い」との報道は、日経新聞だけではなく、共同通信など多くのメディアが報じており、序盤戦での自民優勢の状況は間違いないようです。考えてみれば、仮に報道通りであれば、高市政権が口にしている物価高対策としての、「食料品の消費税2年間ゼロ」との約束も、反故(ほご)にされる可能性があります。そもそもこの件については、高市首相は当初から反対していました。ところが、連立政権の相手である維新の会が上記政策を選挙公約としていることで、連立与党で過半数を維持するという「大儀」の前に足並みを揃えただけであって、出来れば避けたいのが本音のようです。今回の報道で、自民党単独で過半数を獲得できるのであれば、取り下げることもあり得るということです。偶然でしょうが今朝の日経新聞一面には、「食品消費税ゼロ、反対88%」との大きな文字が躍っています。日経が経済学者にアンケートしたところ、88%の学者が消費税ゼロは、社会保障を不安定にすることなどから、「日本経済へのマイナス面が大きい」と答えていたことを報じていました。単独で過半数を獲得した際には「渡りに船」といったところで、「正論」を持ち出してくる可能性もあります。ただ、もし取り下げれば、ほぼ「公約」と受けとめられていることから、高市政権に対する信頼が大きく剥落するリスクがあります。  米財務省は29日、定例の「外国為替報告書」で、10カ国・地域を為替慣行とマクロ経済を巡り緊密な監視の対象とする監視リストに指定しました。既にリストに掲載済みの中国、日本、韓国、台湾、シンガポール、ベトナム、ドイツ、アイルランド、スイスに、新たにタイを追加しています。中国の為替操作国の認定は見送りましたが、「中国は主要な貿易相手国の中で、為替レート政策やその慣行を巡る透明性の欠如が際立っている」とし、同国に対しファンダメンタルズに沿って適時に人民元の上昇を認めるよう求めています。その中国へはトランプ大統領が4月ごろまでには訪問する予定で、2026年度中にはトランプ氏が2度、そして習近平主席が2度相手国を訪問する予定だとされています。それに先立ち、最近では欧州首脳の訪中が活発になっています。29日、イギリスのスターマー首相は、イギリスの首相としては8年ぶりに訪中し、習氏と会談しました。両首脳は、両国関係について、双方の利益にならない「紆余曲折があった」と認めた上で、関係改善への期待を表明しました。習氏は、イギリス側が予定していた時間の2倍に及んだ会談で、スターマー氏に対し「相違を乗り越える」よう促し、中国との関与を訴えてきたスターマー氏の姿勢を評価していました。昨年12月にはフランスのマクロン大統領がいち早く訪中しており、ドイツのメルツ首相も近く中国を訪問する予定です。欧州とトランプ政権の関係が悪化する中、欧州主要国は中国、日本などアジア外交を強める姿勢を鮮明にしています。  トランプ大統領は29日、FRBの次期議長候補を「来週発表する」と述べ、次期議長が利下げを行うとの見方を改めて示しました。ホワイトハウスで開催した閣議で「われわれは来週、発表する」と述べ、「きっと良い仕事をしてくれる人物になると思う」と話していました。FRBは28日、4会合ぶりに政策金利の据え置きを決定しました。トランプ氏は閣議に先立ち、パウエル議長が利下げを拒んでいるとして、「米国と国家安全保障を損なっている」とSNSに投稿しています。トランプ氏は閣議で「FRBのせいで、われわれは金利を払い過ぎている」と発言。「世界のどこよりも低い金利であるべきだ。2ポイント、いや3ポイント低くあるべきだ」と、従来の主張を繰り返していました。次期議長の最終候補として取り沙汰されているのは、ハセット国家経済会議(NEC)委員長、ウォラー理事、ウォーシュ元理事、そしてブラックロック幹部のリック・リーダー氏の4人に絞られています。ただブルームバーグは、「誰が指名されたとしても、米上院での承認手続きは難航する可能性がある。上院銀行委員会のメンバーである共和党のトム・ティリス議員は司法省による今回の刑事捜査に反発しており、同問題が解決するまでFRB議長人事を阻止する構えをみせている」と伝えていました。来週名前が正式に発表されれば、パウエル議長の発言も徐々に市場への影響力を低下させてくることも想定されます。  本日のドル円は152円30銭~154円銭程度を予想します。 (執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は米金利の低下や、失業保険申請件数の増加などを手掛かりにドルが下落。(イメージ写真提供:123RF)
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2026-01-30 10:30