小学3年生向けに「お金の勉強」、小学生のリクエストにSBI証券が応えて人気YouTuberを講師に開催

東京都の武蔵野市立大野田小学校で、この日(2026年2月)、3年生約115名全員が参加して「総合的な学習の時間」で行われていたのは「投資」の勉強だった。講堂に集まった児童が一斉に手を挙げて、元気な声で発言を求める様子は活気に満ちていた。講師を務めた「にぐ先生」こと谷口達也氏(マネーシフト代表)は、小学校から大学まで学校での出前授業は数多く経験しているというが、低学年向けの授業は初めての経験だったという。「お金があるとできることは?」、「お金の増やし方は?」、そして、「お金の上手な使い方は?」など、にぐ先生の問いかけに、児童たちは次々と手を挙げ、元気いっぱいに自分の考えを発表していた。(写真はにぐ先生こと谷口達也氏(右)と小学3年生の中村光志さん)
この授業が開催されたきっかけは、同小学校3年生の中村光志さんがパックン(パトリック・ハーランさん)の子ども向けのお金の勉強本に興味を持ち、両親に「もっとお金の勉強をしてみたい」と相談したことだった。両親が担任の秀島直哉先生に相談し、秀島先生がSBI証券に勉強会の開催を打診。SBI証券がにぐ先生に講師を依頼する形で実現した。にぐ先生は10万人のチャンネル登録者を超え、「銀の盾」を受賞しているYouTuberでもあり、小学生にとっては身近なアイドルのような存在だ。
にぐ先生の授業は、〇×クイズを中心に、一つひとつの問いかけに子どもたちが自分で考えて答えを発表するというスタイルで進行。ひとつでも答えを発表したいと子どもたちが元気いっぱいに手を挙げてアピールするため、1時間近い授業があっという間に終わってしまった。今回の授業で参加者全員に配られたマネーシフトの「お小遣い帳」は、小学校4年生から中学3年生向けにお金の習慣を楽しく身につける内容になっている。
にぐ先生によると、小中学校からお金の授業を依頼されるケースは、小学6年生や中学・高校の3年生など卒業を控えた最高学年を対象にした授業が多いという。小学生の場合はゲームを中心にしてお金に親しむことを重視する傾向が強いが、中高生になると家計管理やインフレ時代の資産運用など、卒業後の進路や生活を意識して、より具体的な資産形成に関する授業内容が求められるようになるそうだ。
今回のお金の授業が開催されるきっかけを作った中村さんは、パックンの勉強本の案内に従って未成年口座を開設し、実際におこづかいを使って投資信託の投資を始めたという。今年のお年玉も投資に使ったといい、授業の後でにぐ先生と対面した際は、目を輝かせて「もっと学びたい」と盛り上がっていた様子が印象的であった。毎日のように投資信託の基準価額や投資先の株価を息子とチェックしているという父親は「値動きの激しい株式にも投資したがるのでなだめるのに苦労する」と苦笑いをしていた。インフレ時代を迎え、子どもの頃からお金に関するセンスを磨くことが意識される時代になっているようだ。
東京都の武蔵野市立大野田小学校で、3年生約115名全員が参加して「総合的な学習の時間」で行われていたのは「投資」の勉強だった。(写真はにぐ先生こと谷口達也氏(右)と小学3年生の中村光志さん)
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2026-03-05 10:45