【為替本日の注目点】トランプ大統領、日本時間10時にイランに関する演説

イラン戦争終結を示唆する発言に、ドルの上値が重い展開。159円手前までは上昇したものの、原油価格の低下に円が買われ、ドル円は158円30銭まで下落。ユーロドルは続伸。1.16台を回復し、1.1627まで上昇。イラン戦争終結の期待を支えに株式市場では3指数が揃って続伸。ナスダックは250ポイント買われ、S&P500も46ポイント高。債券はほぼ横ばい。長期金利は4.31%台で推移。金は4日続伸。原油は続落し、一時は100ドルを割り込む場面も。
3月ADP雇用者数 → 6.2万人
2月小売売上高 → 0.6%
3月ISM製造業景況指数 → 52.7
3月S&Pグローバル製造業PMI(改定値) → 52.3
3月自動車販売台数 → 1634万台
ドル/円 158.30 ~ 158.94
ユーロ/ドル 1.1576 ~ 1.1627
ユーロ/円 183.80 ~ 184.24
NYダウ +224.23 → 46,565.74ドル
GOLD +134.50 → 4,813.10ドル
WTI -1.26 → 100.12ドル
米10年国債 +0.002 → 4.319%
【本日の注目イベント】
豪 2月貿易収支
欧 ECB経済報告
米 2月貿易収支
米 新規失業保険申請件数
加 2月貿易収支
トランプ大統領は米東部時間1日午後9時(日本時間2日午前10時)から国民に向けて演説を行い、イランを巡り「重要な最新情報」について話すようです。ホワイトハウスのレビット報道官が31日のXへの投稿で明らかにしました。詳細は示していませんが、トランプ氏は前日、米国がイランとの戦争を2-3週間以内に終結させるとの見通しを示し、「われわれは撤退する。これを続ける理由はない」と語っています。このことから、米国としては軍事目標をおおむね達成したとの認識を示しながら撤退する意向を見せると予想されます。一方、要衝ホルムズ海峡を巡る問題の解決は他国に委ねる考えも示されそうです。1日には「イラン新体制の大統領がつい先ほど、停戦を求めてきた」とSNSに投稿し、その大統領の名は「ホルムズ海峡が解放され、自由で安全になった時に検討する」と記しています。一時は艦隊を中東に集結させ、地上戦も辞さないなど、強気の姿勢を見せていましたが、一転して撤退を決める模様です。公には撤退の理由を「イランに核兵器を持たせない目標は達成された」とすると思われますが、実際には原油価格の高騰と株価の大幅下落など金融・商品市場の混乱が続き、このままでは11月の中間選挙で負けてしまう可能性があることを意識したことが「本音」ではないかと勘ぐってしまいます。
イラン戦争終結への期待から、昨日のNYでは原油価格が一時98ドル台まで下げ、株価が大きく上昇しています。ドル円も上値を重くする展開で、これまでの巻き戻しの動きがメインとなっています。もっとも、ドル円は160円台まで上昇した際に、三村財務官がこれまでの円安けん制とはやや異なり、「そろそろ断固たる措置も必要になる」と発言し、実弾介入の可能性が急速に高まってきたことがドルの上値を重くしています。このまま円高方向に向かっていく可能性は低いと見ていますが、やはり鍵の一つになるのは、原油価格がこのまま低下していくのかどうかです。湾岸産油国が減産体制に移行している上に、生産設備がイランの攻撃で損壊しており、元の状況に戻るには少なくとも数ヵ月以上は必要との見方もあります。今朝の日経新聞は一面トップで、「日本向け原油8割高」との見出しで、足元の原油価格が円安の影響もあり急激に上昇していると報じています。「2月時点で、日本が輸入する原油の51%がサウジ産で、UAEなどを含めた中東依存度は95%になる。3月分の円換算価格は1バレル2万1000円と、前月より9500円上がり、データを遡れる1986年以降で最高だ」と報じ、またガソリン価格への政府の補助金は1ヵ月で5000億円規模になったとも伝えています。今朝の時点ではWTI原油価格は、下がったとはいえ99ドル前後で推移しています。このまま高値で推移するようだと、やはり日本の景気、財政に与える影響は極めて大きいと予想できます。「油に弱い日本」が、まさに試されている状況です。
今日は4月2日。1年前の、あの「トランプ関税」が思い起こされます。トランプ大統領が2025年4月2日に、いわゆる「解放の日」と称し大規模な関税措置を発表し、世界の金融市場を混乱させてから1年が経過しました。同盟国である日本に対しても当初は、容赦のない高関税を課すと発表し、円高と株安の嵐が吹きまくりました。ドル円は同月22日には140円を割り込むなど急激な円高に見舞われましたが、1年を経て160円台まで回復しています。関税もイラン攻撃もいずれも「トランプ・ショック」と言えますが、株価はいずれのショックでも大幅に下落しましたが、ドル円は前者では急激な円買いで、後者では円売りで反応しました。「関税と油」との違いが鮮明に出た事象です。
本日のドル円は157円80銭~159円80銭程度を予想します。
(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
イラン戦争終結を示唆する発言に、ドルの上値が重い展開。(イメージ写真提供:123RF)
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2026-04-02 10:15