【為替本日の注目点】トランプ大統領、イラン攻撃を中止

 東京時間に159円台に乗せたドル円は、NYでも159円08銭まで買われたがその後小幅に下落。原油価格の上昇にドル高が進んだが、介入警戒感も強まる。ユーロドルは小幅に反発。1.1661までユーロが買われる。株式市場ではダウは反発したものの、他の2指数は続落。債券は小動きの中小幅に上昇。長期金利は4.58%台で推移。金は続落。原油は3ドル以上続伸し、108ドル台に。 5月NAHB住宅市場指数 → 37 ドル/円 158.62 ~ 159.08 ユーロ/ドル 1.1629 ~ 1.1661 ユーロ/円 184.83 ~ 185.21 NYダウ +159.95 → 49,686.12ドル GOLD -3.90 → 4,558.00ドル WTI +3.24 → 108.66ドル 米10年国債 ―0.006 → 4.587% 【本日の注目イベント】 豪 豪5月ウエストパック消費者信頼感指数 豪 RBA、金融政策会合議事要旨公表 日 1-3月GDP(速報値) 日 3月鉱工業生産(確定値) 欧 ユーロ圏3月貿易収支 英 英3月失業率 英 英ILO失業率(1-3月) 米 4月中古住宅販売成約指数 米 ポールソン・フィラデルフィア連銀総裁講演 米 ウォラー・FRB理事、討論会に参加 加 カナダ4月消費者物価指数 加 カナダ4月住宅建設許可件数  「イランにとって時間切れが近づいている。早急に動かなければ、イランには何も残らなくなる。時間が極めて重要だ」とSNSに投稿し、自身の忍耐が限界に近づいていることを鮮明にしたトランプ大統領でしたが、日本時間19日早朝に予定していたイラン攻撃を取りやめたと明らかにしました。複数の中東諸国首脳から、外交的解決を模索する時間を確保するよう要請があったためとしています。攻撃が近いことをほのめかし、相手が折れてくることを期待しながらも、最後の最後に振り上げた剣を自ら収める。また、「TACO」トレードです。  トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、サウジアラビア、カタール、UAEの首脳から「翌日に予定していたイラン攻撃を見送るよう求められた」と説明。「真剣な交渉が行われている」としています。イラン戦争の終結に向けた進展がなく、予想外に強硬姿勢を続けるイランの抵抗を前に、「トランプ氏は追い込まれている」といった見方も浮上する中、トランプ氏自身大規模な攻撃を示唆していましたが、直前に取り止めました。ブルームバーグはこの一連の行動に対して、「これまでも、イランに対する軍事行動再開を繰り返し示唆していたが、実際には踏み切っていない。現時点でイラン側から交渉再開を確認する発表は出ていない。トランプ氏は、受け入れ可能な合意に至らなければ米国は攻撃に踏み切る用意があるとした一方、期限は示さなかった。今回の投稿は、戦争を巡りトランプ氏が難しい立場に置かれていることを改めて示した形だ。イランは、米国が再攻撃に踏み切る現実味が乏しい中、強硬姿勢を崩していない。一方、緊張激化は原油価格のさらなる上昇を招く恐れがあり、米政権はこれまでそうした事態を避けようとしてきた」と説明しています。  ニュースサイトのアクシオスによると、イランが17日に仲介国パキスタンを通じて示した提案についてホワイトハウスは、高濃縮ウラン備蓄の引き渡しや追加濃縮の停止に関する具体的な確約が盛り込まれておらず、有意な改善を欠いていると判断したと、事情に詳しい関係者の話として伝えていました。一方でイラン側も、米国の要求は依然受け入れられないとの認識を示しています。イランは主要な要求で譲歩する姿勢を示しておらず、凍結資産の解除や戦争被害への補償支払いも、依然として求めています。  ただ、そのような状況下でもホルムズ海峡を通航する船舶は増えているようです。ブルームバーグがまとめた船舶追跡データによると、3月1日以降、イラン関連ではない石油・LNG運搬船少なくとも19隻がホルムズ海峡を通過してペルシャ湾に入り、その後湾外へ出た模様です。通航に成功した19隻のうち、7隻はギリシャのダイナコム・タンカーズ・マネジメントとの関係が確認されており、同b社は紛争開始後もホルムズ海峡の利用を継続している主要企業の一角だとのことです。また、この地域では多くの船舶が攻撃回避のため衛星信号を切っているため、実際には、湾内で足止めされている船舶数や海峡通航に成功した船舶数は、さらに多い可能性があるとされています。膠着状況が続いているイラン情勢ですが、残されている時間が少ないのは、むしろトランプ大統領の方です。11月の米中間選挙まであと半年を切っています。このままの状況では原油価格の大幅な低下は見込めず、ましてやイランに対して大規模な攻撃を行えば、原油価格の一段の高騰は必至です。「ガソリン価格が1ガロン当たり10セント上がると、大統領支持率が0.6ポイント低下するという相関関係が、スタンフォード大学の研究者によって示されている」と、今朝の日経新聞は伝えていました。  ドル円は昨日の東京時間とNYでも159円台に乗せる場面がありましたが、いずれも介入警戒感からか、158円台に押し戻されています。この欄でも紹介しましたが、GW期間中に介入と見られる動きから157円台までドルが売られたことで、当局は介入水準を157円台に引き下げたのではといった観測もありましたが、159円台まで円が売られた今回の局面では、介入らしき動きは見られていません。政府・日銀もドル高材料が多い中、無駄玉を打ちたくないのが本音ではないかと思いますが、かといって、放置できない事情もあります。このような状況ですが、再び160円台が注目されることになると、予想しています。  本日のドル円は158円~159円50銭程度を予想します。 (執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
東京時間に159円台に乗せたドル円は、NYでも159円08銭まで買われたがその後小幅に下落。(イメージ写真提供:123RF)
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2026-05-19 10:15