カナモトは強基調に転換、事業環境良好で9月高値試す

  建設機械レンタル大手のカナモト <9678> の株価は、11月の直近安値から反発して強基調に回帰している。目白押しの建設関連ビッグプロジェクトなどで中期的に事業環境は良好であり、9月高値を試す流れだろう。   建設機械レンタルを主力として、海外向けの中古建設機械販売、土木・建築工事用鉄鋼製品の販売、IT機器レンタル、イベントレンタルなども展開している。北海道を地盤として、全国展開に向けて東北、関東、中部、近畿、九州に営業拠点網拡充を進めるとともに、12年6月に道路建機レンタルと道路工事施工のユナイトを子会社化するなど、グループ戦略やアライアンス戦略も強化している。   12月11日発表の前期(13年10月期)連結業績(11月28日に2回目の増額修正)は、売上高が前々期比28.7%増の1108億31百万円、営業利益が同77.2%増の113億92百万円、経常利益が同86.6%増の110億73百万円、純利益が同62.5%増の58億09百万円だった。配当は年間20円(第2四半期末10円、期末10円)とした。   震災復興・除染関連工事、防災・減災関連工事、老朽化インフラ補修・更新関連工事、都市再開発関連工事などで、建設機械レンタルの需要が高水準で推移した。建設関連事業の地域別売上高を見ると、北海道地区が同15.8%増収、東北地区が同32.4%増収、関東地区が同43.6%増収、近畿中部地区が同44.9%増収、九州沖縄地区が同5.3%増収だった。ユナイトの通期連結も寄与した。   今期(14年10月期)の見通しは売上高が前期比6.0%増の1175億円、営業利益が同10.0%増の125億30百万円、経常利益が同9.2%増の120億90百万円、純利益が同4.1%増の60億50百万円とした。配当予想は会社設立50周年記念配当10円を含めて年間30円(第2四半期末15円、期末15円)とした。前期比では10円の増配となる。20年東京夏季五輪、リニア中央新幹線など、目白押しの建設関連ビッグプロジェクトが追い風となって事業環境は中期的に良好である。今期の会社見通しは保守的な印象が強く、増額の可能性があるだろう。   株価の動きを見ると、9月24日の年初来高値2862円から反落して一旦は調整局面となったが、11月26日の直近安値2369円から反発して、足元では2600円近辺まで戻している。今期好業績見通しを再評価する動きが強まり、強基調に回帰したようだ。   12月24日の終値2559円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS182円77銭で算出)は14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は1.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1513円49銭で算出)は1.7倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を回復し、週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から反発してサポートラインを確認した形だ。強基調に回帰して9月高値を試す流れだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
建設機械レンタル大手のカナモト<9678>(東1)の株価は、11月の直近安値から反発して強基調に回帰している。目白押しの建設関連ビッグプロジェクトなどで中期的に事業環境は良好であり、9月高値を試す流れだろう。
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2013-12-25 09:45